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設計事務所だからできるハウスメーカーや工務店にはない魅力とは
2020.04.26 設計事務所に依頼する
住宅購入を考える際、ハウスメーカー、工務店、設計事務所と選択肢は色々とあります。その中で、自分たちに一番ふさわしい購入方法はどれなのでしょうか?
 
今回は「設計事務所だから出来るハウスメーカーや工務店にない魅力とは?」と題してお伝えします。
 
 
1.設計事務所の特徴とは
 
・家は作らないが建築の元となる設計を業務としている
 
設計事務所は、「家の設計をする専門家」です。実際に家を建ててくれるのは、その図面をもとに建設する工務店です。
 
そういった意味でも工務店は「家を建てる専門家」ということも出来ます。
 
設計事務所では、施主に対して色々とヒヤリングをして、完全自由設計で間取りやデザインを考えます。そして、それを実施設計図面としてまとめ、それを数社の工務店に見積り依頼をして、競争してもらいます。
 
全く同じ図面を出すにも関わらず、工務店から上がってくる見積金額は、1〜2割ぐらい違ってきます。その見積書を細かく精査して金額の妥当性を検証し、工務店1社に絞り込むということをやっていきます。
 
実際に現場に入ると、施主の専門家窓口として工務店と折衝し、施主にとって設計図通りのものが出来るように監理をしていきます。
 
 
・施工業者の施工状況に立ち会い監督する
 
設計事務所は、設計図面を作るだけでなく、先程述べたように数社の工務店からの見積を精査して、候補の工務店と施主の面会に立ち会い、その工務店が妥当かどうかをチェックしていきます。
 
そして、現場に入った後は、日々工務店の現場監督が現場に行くなら、設計事務所は、月に数回図面通りにきっちりと建物が出来ているか?をチェックしに行きます。設計事務所の現場をチェックする仕事を設計監理といいます。
 
 設計監理は、毎日現場に行くことはなく、多くても週に1,2度です。TV番組の影響で、設計監理は、毎日行くものだと誤解している人もいますが、それはありません。
 
確実に設計図面通りに作られていっているかを監理します。また、仕上げの素材、色ぎめなどを施主に確認しながら、現場監督に指示をだしながら進めていきます。
 
それ以外にも、施工中に施主からの要望で仕様変更などをする際の現場との折衝や金額調整なども行っていきます。
 
 
(補足)ハウスメーカー、工務店との違い
 
  ここでは、設計事務所とハウスメーカー、工務店との違いを見ていきましょう。
 
・デザインや機能の自由性
  
ハウスメーカーは基本的に規格商品として住宅を販売しています。また、商品などにシリーズがあり、デザインもそのシリーズで統一されています。工務店は多くの場合、基本的な標準デザインをもちながら、ある程度決まった間取りやそこから少し調整した間取りを基本に家造りをするケースが多いです。
 
 それらに対して、設計事務所は、完全自由設計で一から間取りを設計したり、デザインしたり、どの程度の機能性(耐震性、気密性、断熱性、仕上げなど)をもたせるか?も完全に自由なところから設定していく醍醐味があります。
 

【完全自由設計なのでデザインも間取り、素材も自由にできる】
 
 
・家は商品なのか、作品なのか
  
ハウスメーカーは基本的に「家という商品」を販売している販売会社です。実際にハウスメーカーの家を建てているのは、工務店だということを知らない人が多いです。そういう意味でもハウスメーカーの家は商品として位置づけられます。
 
工務店の家造りは、商品のレパートリーとして家をつくっている会社の場合は、商品として家を造っています。
また工務店の中でも、一つ一つ完全なオリジナルの「作品」として家造りを手掛けるところもあります。
 
設計事務所は、一つ一つが「完全のオリジナル作品」として手掛けているケースがほとんどです。
 

【設計事務所は完全自由のオリジナルデザイン作品として作っている】
 
 
・設計事務所は工期が長め
  
設計事務所の場合は完全自由設計のため、規格商品の家に比べて、家を建てる工期が長くなるケースがあります。
 
例えば、ハウスメーカーの場合は、40坪ぐらいの家でも工期が4ヶ月程度で完成させることもあります。
 
それに対して、完全自由設計の設計事務所の場合は、40坪の家だと最低5ヶ月、長い場合は7ヶ月くらいかかることがあります。そういった意味でも、ハウスメーカーなどに比べれば、工期は長めと言えるでしょう。
 
 
・設計から家ができるまでを請け負うので費用は高めになるが一貫性を保てる
 
  設計事務所は、施主の専門家窓口として機能するという話をしました。これは、設計プランをまとめる時から、工務店選定や見積書精査、工務店との契約時に金額折衝、現場に入ってからの変更事項に対しての費用面での管理、そして現場が設計図通りに作られているかのチェックなど、一貫性をもって品質を保つことが出来ます。
 
その分、設計監理料として、工事費の1割近く設計事務所にトータルで金額を支払うようになります。
 
 ただ前述したように、工務店選定時に、工務店の見積金額が1割以上の差が開くこともあり、また選定した工務店との金額折衝で、1割近くコストダウンを図れる場合も多く、設計事務所に支払う費用は、それに見合った単価になっているケースが多いです。
 
 
 
2.設計事務所に家の建築を依頼するメリット
 
・施主目線で予算と家とのバランスを取ってもらえる
 
ハウスメーカーや工務店は、坪単価で家造りをしますが、設計事務所の場合は、財布から出ていく総額から、ご要望に合わせて、間取り、工法、素材、デザインなどトータルでコーディネートすることが可能です。
 
また、工法などに囚われないので、施主が、一番重きを置きたい価値観に寄り添いながらの設計が可能になります。例)インナーガレージ付きの家の場合、予算のバランスを見て、インナーガレージが設置できる可能な限りの提案をしてくれます
 

【家の中から大好きな車を眺めたいというご要望を実現した住まいの事例】
 
 
・暮らしに即した提案をしてもらえる
 
商品としての家は、その商品に合わせるように住む人が生活を合わせていきます。それに対して、作品として完全自由設計で造られた家は、その家族の暮らしに即した提案が可能です。
 
また、設計事務所によっては、キッチンなどをはじめ、すべての家具をフルオーダーでデザインすることを得意にしているケースも有り、より施主の要望に即した暮らし方提案が可能です。
 
 
・法令に反しない限り自由設計が可能
 
ハウスメーカーや工務店の場合ももちろんですが、法令に遵守することは当然のことですが、設計事務所の場合は、法令に対して、より柔軟な自由設計を行うことが可能です。
 
例えば、構造計算を駆使して、通常の壁量計算では実現できない、デザイン性に富んだ吹き抜けやピロティ(2階が1階よりも外に張り出していて、1階部分が半屋外になっている)空間なども自由に設計が可能です。
 
 
・自ら建築士を選べるので自分の理想とする家が完成しやすい
 
たくさんある設計事務所から、自分たちの住みたい家のテイストやデザインをしている会社をピックアップすることが可能です。
 
設計事務所にも、デザイン性、快適性、安全性、経済性、コスト重視、省エネ性能、風水などいろいろなジャンルに強みを持っている会社がありますので、その中から楽しんで探してみるのも1つです。
 
 
・狭い土地でも有効活用できる
 
ハウスメーカーは、基本的に40坪以上ある敷地に建てる家を標準としているケースが多く、10〜20坪代ぐらいの狭い敷地(狭小敷地)の場合は、対応出来ないケースが多いです。
 
また、木造3階建てという選択肢も増えるため、通常の工務店では、設計の難易度があがり、結局外部の設計事務所に委託をして設計をするケースも多いので、こういった敷地の場合は、設計事務所が殆どの場合携わります。そういった意味でも、狭い土地を十分有効活用することが可能になります。
 

【20坪の狭小敷地に建てた木造3階建ての住宅の例】
 
 
3.設計事務所に家の建築を依頼するデメリット
 
・こだわりを強めるほど工期がかかる
 
こだわりを強めると設計工期と施工工期の両方に影響します。
 
通常の40坪ぐらいの家の設計工期は大体3、4ヶ月ぐらいが多いのですが、作り付けの家具へのこだわりが強くなったり、素材の選定などに時間がかかると、半年〜1年間ぐらい設計工期を費やすケースもあります。
 
次に施工工期です。標準的な仕様で家を造る場合は、例えば40坪の家では、5ヶ月〜7ヶ月ぐらいで施工されるケースが多いですが、作り付けの家具を造ったり、仕上げを漆喰や珪藻土のような左官仕事で仕上げたりする場合は、+1ヶ月などを要するケースもあります。
 
また工期を重視する事務所とクオリテイを重視する事務所とでは、工期の考え方も変わるケースもありますので、40坪の家の標準的な工期を確認しておくことも重要です。 
 
 
・コストがかかる
 
規格住宅など、大量に材料を仕入れて、同じ間取りの家を建てる場合は、材料費やその他の経費も抑えやすくなりますが、一つ一つが完全フルオーダーで造る設計事務所の場合は、単品で材料を発注することや既製品をあまり使わないため、その分割高になりやすいです。
 
 
・打ち合わせに時間がとられがち
 
規格住宅のようにある程度素材が決まっていて、その中から選択するだけであれば、打ち合わせが効率的に時間を短縮することが可能ですが、設計事務所の場合は、完全自由設計になるため、一つ一つの素材の選定に対して施主が了承したもので家を造り上げる必要があるので、設計時から施工時まで通して、打ち合わせの時間は多くなります。
 
 
 
4.設計事務所に建築を依頼する際に気を付けること
 
・建築士の在籍状況や実績を確認する
 
設計事務所は1人でやっている事務所から、スタッフを数名抱えている事務所、10名以上の大手事務所などが混在しています。住宅設計に関しては、比較的少人数でやっている事務所が多いので、どれくらいの規模感で自分たちの家造りをフォローしていってくるのかを確認しておきましょう。
 
また、住宅設計においても、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの構造でどの構造が得意なのか?どれくらい実績があるのか?デザインに関しても、洋風、和風、モダンなどどういったものを得意にしているのか?それらにどれくらい実績があるのか?をこれまで造ってきた写真集などを見せてもらいながら確認することをおすすめします。
 
・予算・相場を確認する
 
設計事務所によっては、40坪の家で家の総額が2500万円ぐらいから4000万円、5000万円台など得意にしている価格帯があります。自分たちの予算感とかけ離れていないか?は、はじめに問い合わせる段階で確認しておいたほうがいいでしょう。
 
 
・担当者との相性
 
施主の専門家窓口として機能する設計事務所の担当者(または代表者)とあなたの相性が合うかどうか?はとても重要です。逆にデザイン性などが共感できていたとしても、相性の合わない人に依頼すると、後々トラブルになるケースも多いので、相性の良さは確実に押させておきましょう。
 
 
・住宅ローンの借り入れに関して
 
土地を購入して家を建てる場合、土地の決済日時が、ハウスメーカーや工務店に比べて、1〜2ヶ月ぐらい後になるケースが多いので注意が必要です。
 
例えば、ハウスメーカーや工務店の場合は、土地の手付をいれてから大体1ヶ月後ぐらいに決済するケースが多いのですが、設計事務所の場合は、完全自由設計のため図面を作成し、確認申請の準備をするのに最低2ヶ月はかかるため、手付をいれてから土地の決済日が2ヶ月以上必要になります。
 
住宅ローンの窓口や不動産業者が設計事務所の物件になれていない場合「なぜそんなに時間がかかるのですか?」と、何度も訪ねてくる場合があるので、その場合は、ここの項目をそのまま先方に見せていただくといいでしょう。
 
 
5.まとめ
  
いかがだったでしょうか?完全に自由設計をする場合は、設計事務所がフルに能力を発揮することが可能です。自分たちが望む間取りの形、デザイン、素材、工法などがあれば、まずは設計事務所の「無料相談」に申し込んでみましょう。
 
大体の設計事務所が、初回無料の相談を受け付けています。そのときに、相性が合いそうか?デザインや価格の方向性は一致しているか?などをじっくり吟味してみましょう。
 
このときに、焦って設計事務所を選定しないことが重要です。じっくりと吟味した上で、設計事務所を決定して、提案をもらうようにしていきましょう。
 
設計事務所の提案は、多くの場合有料になりますので、その点もしっかりと押さえて最高のものを提案してもらいましょう。
 
 
6.お知らせ
  
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家造りを考える前に、どなたにも有効な内容となっていますので、お手にとってご覧ください。