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- セカンドハウスを手に入れる際に陥りがちな失敗や注意点について
近年、セカンドハウスの人気が高まっています。
地方暮らしの方がセカンドハウスを都会に持てば、最先端の商業施設が豊富にあり、楽しいイベントごとも目白押しで刺激たっぷりの生活を送れます。
逆に、都会暮らしの方が自然豊かな場所にセカンドハウスを持てば、四季折々の美しい景観を楽しみながらゆったりとした時間を味わうことが出来ます。
このように所有する人の憧れを叶えるセカンドハウスですが、手に入れる際には失敗して後悔することがないようにしたいものです。
この記事では、セカンドハウスを手に入れる際に陥りがちな失敗や購入時の注意点について詳しくお届けしていきます。
セカンドハウスを所有する際の代表的な5つの失敗パターン
せっかく手に入れたセカンドハウスなのに、失敗して後悔するのだけは避けたいですね。
そこで、セカンドハウスを手に入れる際の代表的な5つの失敗パターンを紹介します。
失敗例①セカンドハウスのバリアフリー対策をしなかった
セカンドハウスは1年を通して定期的に生活を送る拠点となるものです。
このため、セカンドハウスを設計する段階でしっかりと考えておきたいのは「バリアフリー対策」です。
セカンドハウスを建てる際には、施工業者などと「普段から住む家として利用する」という認識を一致させておく必要があります。
この点を軽視してバリアフリー化を行わなかった結果、所有者の健康状態が変化したことで足が遠のいてしまい、家が廃墟のようになってしまうというケースも決して少なくありません。
【後のバリアフリー化を考慮し、アプローチの段差を最小限に抑えた例】
失敗例②セカンドハウスの維持管理費が想定以上だった
セカンドハウスは、メインハウスと同レベルの維持管理費がかかります。
代表的な維持管理費をあげると、税金、保険料、そして修繕費の3つがかかります。
このうち、修繕費が想定以上にかかってしまうことに後から気づいて後悔しているケースが見られます。
一般的な住宅と同じくらいの費用が掛かるということを、セカンドハウスを購入する前から意識し、そこのお金もしっかり用意できるのかどうか確認しましょう。
【バリアフリー・メンテナンスに配慮し平屋建てとした例】
失敗例③相続拒否をされてしまった
理想のセカンドハウスを手に入れ、メンテナンスにも十分お金をかけて丁寧に管理をしてきた不動産だとしても、相続拒否されてしまうというのは残念です。
拒否される一番の理由は、固定費がかかることです。
そうならないようにするためには、例えばセカンドハウスをエアビーなどで貸出ししてビジネス化し、セカンドハウスから収入が生まれるような生きた不動産化しておくなどの対策をすると良いでしょう。
失敗例④セカンドハウスの手入れが十分に行き届かない
使用頻度の低いセカンドハウスの場合、家の手入れが十分に行き届かず、劣化を進めてしまう場合があります。
建物は人が使わないとすぐに痛んできてしまいます。
家の管理では、特に換気と水回り対策が重要になります。
24時間換気の付いている家だったら、一年中付けたままにしておくようにします。
こうした機能が付いていない場合は、窓を開けたりするなどして家全体の空気を定期的に入れ替える必要があります。
水回りは、排水口のトラップにいつでも水がある状態にしておくことが望ましいです。
排水口のトラップの水は防臭という重要な役割を持っています。そのため、この水が蒸発してしまうと、下水の悪臭が家の中まで上がってきてしまい、この臭いを取るのがなかなか大変になってしまいます。
こうした水回り対策を怠ってしまった結果、久しぶりに利用したセカンドハウスで一日中換気扇を回して臭い対策をする羽目になったというケースもあります。
【吹き抜けを介した2階ホールに高窓を計画すると窓による換気効果UP】
失敗例⑤セカンドハウスまでの交通手段の配慮不足
車を運転できる間は、交通面で何の支障もなくセカンドハウスに行き来できていた。
しかし、高齢化して長距離の運転が困難になったり、運転免許を返納してしまったら、セカンドハウスへ行きにくくなってしまったというケースもままあります。
公共の交通機関でも行けるような場所にセカンドハウスを建てる方が後々も安心して利用できますね。
セカンドハウスを手に入れる際の注意点とは
さて、この章では前章でお伝えしたセカンドハウスを手に入れたのに失敗してしまったパターンを参考にしながら、セカンドハウス購入時の注意点について具体的に詳しくお伝えしてきます。
①立地について【セカンドハウスを手に入れる際の注意点】
前章でもお伝えしたように、車以外の手段、公共の交通機関でも行き来できる場所を選ぶようにしましょう。
自分が高齢化した時に利用するイメージを持つことが大切になってきます。
また、長期的に見てその土地にどのような将来性があるかということも視野に入れておくと良いでしょう。
将来的に見てその土地の利用者が増え繁栄する可能性を持っていれば、セカンドハウスの不動産としての価値も高まります。また、その土地のインフラが現在どうなっているかや、将来どのようなインフラ計画が立てられているかに注目してみることをお勧めします。
②家の仕様について【セカンドハウスを手に入れる際の注意点】
セカンドハウスは別荘のように避暑の期間だけ住む物ではなく、通年で住むことを意識した家の仕様にすることが大切です。
特に断熱性能をある程度良くしておかないと、冬に住むのが難しくなるため、施工業者にも別荘ではなく通年で利用する家だということを明確にしておく必要があります。
このため、別荘よりも建設費用が掛かるということを意識しておいてください。
【高気密・高断熱住宅と好相性である薪・ペレットストーブの設置例】
③維持経費を用意する【セカンドハウスを手に入れる際の注意点】
セカンドハウスの維持管理費は、メインで住んでいる一般住宅と同じだけかかると見込まなければなりません。
例えば、延べ床面積40坪の物件の場合、30年経過したところで修繕費に1、000万円は必要になります。
つまりこの場合だと、月額3万円はセカンドハウスの維持費用として積み立てるように計画します。
④本当に必要かどうか見極める【セカンドハウスを手に入れる際の注意点】
セカンドハウスを購入したばかりの頃は、たくさん利用していたのに、気づいたら行かなくなってしまっていたというパターンが結構見られます。
このような状態を避けるためには、自分がセカンドハウスを構えたいと思っているエリアのエアビーなどを利用して、1,2週間滞在してみることをおすすめします。
ここで大切なことは、滞在中は観光気分で過ごすのではなく、日常生活を送るようにすることです。
スーパーやドラッグストアに行くなどの普段の買い物を現地で行い、生活を送ってみて、この地にセカンドハウスを建てて、快適に生活していけるのかどうかを判断すると良いでしょう。
ここで一つ実際にあった話をご紹介します。
【ペンションにお試しで滞在してみたAさんの話】
Aさん(男性)は、八ヶ岳の環境が気に入り、その地には友人も多く住んでいたのでセカンドハウスを持ちたいと考えました。
そこでAさんは、奥さんと話し合い、2人はお試しで1週間、八ヶ岳のペンションに滞在してみることにしました。
ペンションにはキッチンが無かったので料理をする事は出来ませんでしたが、このお試し生活を通じて、Aさんは、「セカンドハウスを持つほどでは無いな」ということに気づきました。
夫婦でよく話し合ったことで、セカンドハウスを持たなくても、気が向いた時に時々ペンションに滞在できれば充分だという結論に達したということです。
このAさんの例にもあるように、セカンドハウスを持つ際には、この家を利用する家族全員で、実際にお試しでその地に滞在してみて率直な感想を言い合うということが大切です。
家族会議をして、良く話し合うとそのセカンドハウスが本当に必要かどうか見極める判断が出来るようになります。
更に、この家を所有することに対して、重荷に感じてしまうのか?それともワクワクする気持ちが上回るのか、自分の気持ちもよく掘り下げてみるようにしてください。
セカンドハウスを持つのがステータスだから手に入れたい、土地に一目ぼれをしたから勢いで買ってしまいたいという理由で購入すると、後々お荷物になってしまい困ってしまうことになりかねないので、冷静な判断をする方が賢明です。
まとめ【セカンドハウスを手に入れる際の注意点や陥りがちな失敗について】
この記事では、セカンドハウスを手に入れる際に気を付けたいことやよくある失敗パターンについて見ていきました。
セカンドハウスを建てるということはお金がかかるばかりでなく、不動産として次の世代にも関わっていく性質があるものなので、事前に様々な角度からよくリサーチをして、検証する事が必要なことが分かりました。
また、実際に購入する前には、お試しの滞在をするということは必須だと思って、ぜひ体験していただければと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。