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一戸建ての家のセキュリティ|防犯環境設計と具体的な防犯対策
2022.07.07

この記事では、一戸建ての家のセキュリティを考える上で知っておいたほうがよい、防犯環境設計と具体的な防犯対策についてご紹介しています。

 

防犯環境設計とは|一戸建ての家のセキュリティ

防犯環境設計とは、「犯罪の起きにくい環境を形成する考え方」のことを指します。

防犯環境設計では、次の4つの観点から犯罪が発生しにくい環境を創出します。

  • 対象物の強化→防犯性の高い建物部品(CP部品)等の使用など
  • 接近の制御→塀、門扉の設置など
  • 監視性の確保→防犯カメラの設置など
  • 領域性の確保→コミュニティの形成など

これらを総合的に組み合わせることが、犯罪が発生しにくい環境を創るうえで重要となっています。

この防犯環境設計の4つの手法を、一戸建ての家のセキュリティに取り入れることによって、家の防犯レベルを全体的にアップさせることができます。

そこで防犯環境設計に基づき、具体的な一戸建ての家のセキュリティ・防犯対策についてそれぞれご紹介します。

 

①対象物の強化|一戸建ての家のセキュリティ・防犯対策

「対象物の強化」とは、補助錠や防犯ガラスなどを用いてドアや窓を強化して侵入を未然に防ぐことです。

この章ではドアや窓を強化する「対象物の強化」の具体的な手法をご紹介します。

 

ドア:補助錠、ガードプレート

ドアは補助錠を取り付けたり、鍵の種類も簡単に開けられないものを選ぶことが大切です。

普通の山型のキーは破られやすいので、表面に複数のくぼみが開いているディンプルキーにすると破られにくいため、おすすめです。

最近では指紋認証の鍵も一般住宅向けに出てきています。

最新の情報を得て、防犯性の高い鍵を使いたいことを、設計者に事前に伝えましょう。

またドアの隙間から施錠の状態が、見えるタイプと見えないタイプがあり、どちらを選ぶかを事前に決めておきましょう。

施錠の状態が見えるタイプは、ガードプレートを取り付けることにより、バールによる玄関のこじ開け対策ができます。

施錠の状態が見えないタイプは、玄関のこじ開け対策として、ガードプレートの役割もはたしてくれます。

特にオーダーでドアを作る際は、後で修正するのは大変なので、そのあたりもよく踏まえて考えておく必要があります。

 

窓:防犯ガラス、防犯フィルム、シャッター

窓はシングルガラスより、ペアガラスやトリプルガラスの方が強固で侵入されるまでの時間が稼げるため、防犯対策としても使用される方が増えています。

ペアガラス、トリプルガラスの中でも、とりわけLow‐E(ローイーガラス:ロー・エミシビリティ)ガラスと呼ばれるものは、ガラス面にフィルム(膜)が張ってあり、破られにくくなっています。

Low‐Eガラスはそもそもは遮熱と断熱を目的としたガラスですが、Low‐Eガラスの中には防犯性能を高めた製品もあるので、そちらを選ぶのがおすすめです。

シャッターは、手動の場合、日常的な開閉作業が負担になってしまうため、タイマー式電動シャッターなどを有効活用して防犯に役立てることをおすすめします。

タイマー式電動シャッターは昼夜に自動で開閉設定をすることで、面倒な手間が省けたり、長期不在がバレにくいなど、タイマー付き照明と同様の防犯効果が期待できます。

【防犯のためにシャッターを設置した例】

 

②接近の制御|一戸建ての家のセキュリティ・防犯対策

「接近の制御」とは、塀や門扉のような境界を作って、人が簡単に敷地や建物に接近することを防ぐことです。

この章では、防犯ジャリや侵入者の足場の除去などの「接近の制御」の具体的な方法をご紹介します。

 

防犯ジャリ

家の周辺に防犯ジャリを敷くと、侵入した際に通常のジャリより大きな音が発生します。

そのため、敷地内への侵入を未然に防ぐ効果があります。

 

侵入者の足場の除去

侵入者の足場になりそうな脚立やポリバケツなどは、あらかじめ除去しておくことが大切で

す。

また、固定された室外機を足場にして侵入してくる可能性もありますので、1階の高窓だから大丈夫だろうとたかをくくっていると危険です。

室外機と窓の位置には特に注意を払って下さい。

また、隣接する家の外壁との間が70〜80㎝しかない場合、壁伝いに屋根に登り、屋根からロープなどをつたって家の中に入ってくる可能性もあります。

壁づたいに登って来られないようなものをつけておくなどして、対策しておくと安心です。

【木が足場とならないように建物から少し離して植えている例】

 

③監視性の確保|一戸建ての家のセキュリティ・防犯対策

「監視性の確保」とは、周囲の見通しを確保し照明機器を改善し、人の目が周囲に行き届くような環境をつくり侵入を未然に防止することです。

この章では、防犯カメラとセンサーライト、警報器などを用いた「監視性の確保」の具体的な方法についてご紹介します。

 

防犯カメラ

防犯カメラは、警備会社と契約したカメラと、自分で買ってきたカメラ(映像を確認するカメラ)の2つに大きく分かれます。

警備会社と契約したカメラの場合は、セキュリティシステムが反応すれば数分以内に警備員が駆けつけるため、それ自体が抑止力となります。

警備会社の防犯カメラをつけるとそうした効果も期待できますが、年間契約のため費用がかかります。

自分で買ってきたカメラをつける場合は、配線を通すことを考えておかないと、設置できないなどの問題が発生することもあります。

配線などは事前にしっかりと確認してから、購入するようにして下さい。

また、新築の家では施工会社が防犯カメラに詳しくないケースが多いため、防犯カメラを設置したい旨を伝えて 事前によく打ち合わせしておく必要があります。

 

センサーライト

センサーライトは、人が近づくと反応して明かりがつくライトです。

設置場所には注意を払う必要があります。

設置する場所を誤ると、野良猫が通るたびに照明がついてしまい、自分自身もストレスを感じたり、近所迷惑になってクレームの原因になることもあります。

照明の向きを考えたり、野良猫対策をとるなど、設置する場所はよく考える必要があります。

 

警報器

警報器は市販で売っているものもありますが、ご自身で購入して取り付ける場合は、それが正常に作動しているかどうかをきちんと確認しましょう。

正常に作動しているかどうか、取り付けの際はもちろん、定期的な確認もご自身で行う必要があります。

その点、警備会社の警報器であれば、取り付けや定期的なメンテナンスやチェックも行ってもらえるため安心です。

【玄関ポーチ上部にセンサーライトを設定している例】

 

④領域性の確保|一戸建ての家のセキュリティ・防犯対策

「領域性の確保」とは、地域でコミュニティを形成することにより、住民相互の活動や交流を促して部外者が侵入しにくい環境や雰囲気を作り出すことです。

この章では「領域性の確保」の主たる方法であるコミュニティ活動についてご紹介します。

 

コミュニティ活動

日頃からご近所同士であいさつや声掛けをして交流を深めたり、落書きは即時消去することや放置されたゴミも即時撤去などを行うことにより、部外者が侵入しにくい雰囲気が作られます。

こうした地域を明るくするコミュニティ活動に積極的に関わり、不審者が通るとおかしいと気づけるような地域のつながりを持つことが、犯罪の起きにくい町を作っていきます。

 

一戸建ての家のセキュリティ|防犯環境設計と具体的な防犯対策に役立つサイト

一戸建ての家のセキュリティを考えるうえで、防犯環境設計と具体的な防犯対策に役立つサイトを2つご紹介します。

 

警視庁:防犯環境設計による防犯対策

「防犯環境設計」を、防犯対策とともに簡潔に分かりやすくまとめたサイトです。

「防犯環境設計」の概要を知りたい方は、参考にしてみて下さい。

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/akisu/taisaku1.html

 

5団体防犯建物部品普及促進協議会

防犯性能試験に合格し、防犯性の高い建物部品と認められた「CP部品」がどのようなものなのか付帯条件も含め、写真や図を使って分かりやすく紹介されたサイトです。

「CP部品」がどのようなものなのか知りたい方は、参考にしてみて下さい。

http://www.bouhan-cp.jp/cp_parts.html

 

サマリー:一戸建ての家のセキュリティ|防犯環境設計と具体的な防犯対策

一戸建ての家のセキュリティを考える上で知っておいたほうがいい、防犯環境設計と具体的な防犯対策についてご紹介しました。

防犯環境設計では

  • 対象物の強化→防犯性の高い建物部品(CP部品)等の使用など
  • 接近の制御→塀、門扉の設置など
  • 監視性の確保→防犯カメラの設置など
  • 領域性の確保→コミュニティの形成など

の4つの観点から犯罪が発生しにくい環境を創り出します。

この記事でご紹介しました、防犯環境設計と具体的な防犯対策が、一戸建ての家のセキュリティを考える上でお役に立てましたら幸いです。