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平屋の外観をおしゃれにする屋根の形4選【切妻・片流れ・寄棟・陸屋根】
2022.09.28 平屋

平屋の外観をおしゃれにするために、屋根形状は重要なデザイン要素の一つとなります。

こちらの記事では屋根の勾配についての基礎知識と、外観をおしゃれにするための屋根の形4選について詳しく紹介しています。

 

屋根の勾配の基礎知識

まず屋根の勾配(傾斜の程度)についての基礎知識として

  •  
  • ・勾配と屋根の素材
  • ・屋根の勾配をゆるくしたい場合

以上の2点について紹介します。

 

勾配と屋根の素材

屋根は素材や瓦の種類によって勾配が変わります。

瓦を使う場合は洋風瓦も和風瓦も、横幅10に対し4の高さが上がる「4寸勾配」以上の勾配にしないと雨漏りの心配が生じてしまいます。

また、屋根の勾配をどう見せたいかによって、屋根の種類を決めることができます。

 

屋根の勾配をゆるくしたい場合

屋根の勾配をゆるくしたい場合は「ガルバリウム鋼板」という鋼板屋根にします。1寸勾配まで傾斜の程度を緩くすることができます。

特殊工法であれば0.5寸まで勾配を緩くする事も可能です。

【ガルバリウム鋼板を使用し1寸勾配の屋根とした例】

 

平屋の外観をおしゃれにする屋根の形4選【切妻・片流れ・寄棟・陸】

平屋の外観をおしゃれにできる代表的な屋根の形状として、次の4種類のものがあげられます。

  •  
  • 1.切妻屋根(きりづまやね)
  • 2.片流れ屋根(かたながれやね)
  • 3.寄棟屋根(よせむねやね)
  • 4.陸屋根(ろくやね)

以上の4種類の屋根について紹介します。

 

【1:切妻】平屋の外観をおしゃれにする屋根の形

切妻屋根は2方向に傾斜のある屋根で、妻面をバランスよくデザインすることで外観がおしゃれになります。

妻面をどのようなデザインでまとめたいかについては、設計事務所や工務店から色々提案してもらうこともできますが、自分が気に入った切妻屋根の写真などを用意して、設計事務所等に要望として出すことをおすすめします。

設計事務所であれば問題ないとは思いますが、工務店やハウスメーカーは切妻屋根の外観デザインについて深く考えていない場合が多いので注意が必要です。

妻面のデザインに関しては、建て主がこだわりを持ってイメージを共有することで、理想の外観を手に入れることができるでしょう。

平屋の場合でも、瓦屋根の切妻屋根にすると屋根勾配がきつくなり妻面が大きく見えますので、圧迫感がないようなデザインにする必要があります。

ガルバリウム鋼板の屋根にして、1寸勾配程度の切妻屋根にすると、妻面の高さを抑えたデザインにすることも可能です。

【切妻屋根の例】

 

【2:片流れ】平屋の外観をおしゃれにする屋根の形

片流れ屋根は1方向の傾斜の屋根ですが、4寸勾配の瓦屋根にすると、高い方の壁面が二階建て程度の高さにまでなります。

平屋の片流れ屋根で瓦を使うと不経済になりやすいので、ガルバリウム鋼板が主となるでしょう。

片流れの派生系で「招き屋根」という形状の屋根もあります。

片流れ屋根であまりにも一方が高くなる場合、招き屋根を取り入れて高さを抑えつつ、高さ違いの部分に窓をつけて光を取り入れることもできます。


【招き屋根の例】

 

【3:寄棟】平屋の外観をおしゃれにする屋根の形

寄棟屋根は外壁の4面の高さを一律に合わせて見せる4方向に傾斜のある屋根形状です。

屋根形状が目立たないので、モダンな外観デザインにしたい場合によく活用されます。

四角い箱のような外観デザインにしたい時、ガルバリウム鋼板を使い勾配を1寸勾配にすることで、人の目線からは屋根がほとんど見えず、シンプルモダンな外観にすることができます。

寄棟屋根で瓦を使い、あえて寄棟屋根のデザインを目立たせる方法もあります。

 

【4:陸(ろく)】平屋の外観をおしゃれにする屋根の形

陸屋根は壁の4面が全部立ち上がっていて、屋根はほぼフラットで施工するタイプの屋根です。

完全に屋根が見えず、外観を箱形状のデザインにすることができます。

陸屋根の場合、屋根はシート防水かFRP防水などを使うことになりますが、耐久性としては他の屋根材に劣るため、注意が必要です。

どうしても陸屋根を選びたい場合は、設計事務所や工務店とリスクについて十分に話し合い、納得した上で選ぶようにしましょう。

 

サマリー:平屋の外観をおしゃれにする屋根の形4選【切妻・片流れ・寄棟・陸屋根】

こちらの記事では屋根の勾配についての基礎知識と、平屋の外観をおしゃれにするための屋根の形4選について詳しく紹介させていただきました。

屋根の素材と勾配についての基礎知識

洋風瓦

横幅10に対し4の高さが上がる「4寸勾配」以上の勾配が必要

和風瓦

横幅10に対し4の高さが上がる「4寸勾配」以上の勾配が必要

ガルバリウム鋼板

1寸勾配まで傾斜の程度を緩くすることが可能

(特殊工法であれば0.5寸まで可能だが耐久性にリスク有)

 

平屋の外観をおしゃれにするための屋根の形4選

切妻屋根

2方向に傾斜のある屋根で妻面のデザインが重要となる

片流れ屋根

1方向の傾斜の屋根でガルバリウム鋼板が主となる

(招き屋根の形状も要検討)

寄棟屋根

4方向に傾斜のある屋根でシンプルモダンな外観になりやすい

陸屋根

ほぼフラットな屋根で外観を箱形状にできるが耐久性が劣る

 

屋根の形や素材をよく検討した上で、理想の平屋の外観を手に入れてくださいね。