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日本の家の寿命は30年!欧米に学ぶ寿命の長い家づくりのポイント
2022.10.21

「人生100年時代」などと言われている日本ですが、家の寿命はなんとたったの30年…。

せっかく建てるなら、寿命の長い家を建て、生涯安心して暮らしたいですよね。

この記事では、

  •  
  • ・日本の家の寿命が短い3つの理由
  • ・寿命の長い家づくり3つのポイント

について詳しく解説しています。

この記事を読むことで、欧米に学ぶ寿命の長い家づくりのポイントが明確になり、生涯に渡り安心して暮らせる家づくりが実現できます。

 

日本と欧米の家の寿命比較

まずはじめに、日本と欧米の家の平均寿命をそれぞれ比較してみましょう。

日本と欧米の家の寿命比較【取り壊される住宅の平均築後経過年数】

日本

アメリカ

イギリス

平均30年

平均55年

平均77年

参照元:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/tebiki.pdf

こちらの表からも分かるように、欧米と比較して日本の家の寿命は短いと言えます。

 

日本の家の寿命が短い3つの理由

それではなぜ、日本の家の寿命は短いのでしょうか?

ここでは、日本の家の寿命が短くなってしまう3つの理由

  •  
  • 1.家電製品の種類の増加と大型化
  • 2.断熱材の普及によるトラブル
  • 3.不十分なシロアリ対策

についてそれぞれ解説します。

 

【1】家電製品の種類の増加と大型化

家電製品の普及(多様化、大型化)によって、日本の従来の間取りでは、それらの家電製品を配置するのに耐えられなくなった、というあまり知られていない事情があります。

日本の家が「寿命30年」と言われるのは、おおよそ1970年代〜2000年代の統計データからの話が多いです。

1970年代〜2000年代の日本の家庭では

  •  
  • キッチン周りの冷蔵庫の大型化
  • 電子レンジやそれに類する家電製品の増加
  • 従来、屋外に置いていた洗濯機を家の中に配置したいという要望

など、物がなかった時代から、家電製品が家の中にどんどん増えた結果、家に置く場所がなくなってしまう…という事態に陥りました。

それに伴い、家を建て替える人が増えたのです。

日本の家の寿命が短くなってしまった背景には、実はこうした家電製品の種類の増加と大型化が大きく影響しているのです。

【キッチンバックに家電用のカウンター、冷蔵庫スペースを確保した例】

 

【2】断熱材の普及によるトラブル

日本では1990年代くらいから、家の断熱化に着目し始め、その過程で断熱のトラブルが続出して家の寿命を縮めてしまいました。

「壁の中に断熱材さえ入れればいい」という考えの元、施工を行った結果によるものです。

具体的には冬の寒い時期などに、家の中の水分を含んだ空気が断熱材の中に入り、結露を起こして断熱材がカビだらけになってしまった、という事例が多数あります。

これは、室内側の水分を断熱材側に入れてはいけないということが、まだはっきり分かっていない時代に起こったことです。

現在では、室内と断熱材の間に防露シートを貼ることで、室内側の水分を断熱材側にいかないような工夫がされるようになってきました。

しかし断熱の工夫がされるようになった今でも、防露シートの施工が乱暴で、防露シートに穴が空いている状況で施工してしまう例も見受けられます。

このような施工をしてしまうと結局、室内側の水分が防露シートの穴から断熱材側にいってしまい、カビが生えてしまうという家も存在しているのも事実です。

ですので、結露の仕組みをきっちり理解した上で、断熱層の組み合わせに十分配慮して施工してくれる会社に依頼することが重要です。

 

【3】不十分なシロアリ対策

3つ目の理由に、シロアリに対する対策不足が挙げられます。

家の寿命が来る中で、シロアリにやられてしまって、建て替えざるを得なくなるケースも多くあります。

  •  
  • きっちりとした防蟻処理を施していない
  • 5年ごとに必要な防蟻対策部分のメンテナンスをしていない

このようなケースは、シロアリにやられてしまう可能性が高くなります。

現在でも、シロアリに対する知識がないまま家を建設したり、その後に必要なメンテナンスもしていない家が圧倒的に多く、日本の家の寿命を自ら縮めてしまっているのが現状です。

 

寿命の長い家づくり3つのポイント

「日本の家の寿命は短い」と言われている理由を理解した上で、「寿命の長い家づくり」を実現するためには、3つのポイントがあります。

  •  
  • 1.ライフスタイルの変化を見越した空間設計
  • 2.欧米の先進的な気密化・断熱化の技術の導入
  • 3.ホウ酸を利用した防蟻処理

それぞれ、詳しく解説します。

 

【1】ライフスタイルの変化を見越した空間設計

今後、家電製品などが増える可能性に備えてスペースを確保しておくなど、ライフスタイルの変化を見越した空間設計にしておくことがポイントです。

キッチンに設置した冷蔵庫の他に、冷凍専用庫をキッチンや隣の家事室などに設置することが、今後の需要として見込まれます。

また、中国から飛んでくる黄砂やPM2.5の問題から、屋外で洗濯物を干すことが困難な状況になることも想像できるので、室内物干し場などが必須になる可能性もあります。

それ以外にも

  •  
  • ・感染症対策として、玄関周りに手を洗う場所を設置する
  • ・配送物など玄関周りに一時仮置きができる空間を作る

など、今後必要な対策を先取りした空間設計にすることで、寿命の長い家を実現することが可能になります。

【キッチンの近くに食品庫を計画し、冷蔵庫や冷凍庫、食材を置けるようにした例】

 

【2】欧米の先進的な気密化・断熱化の技術の導入

住まいの気密化・断熱化については「欧米は日本の20年先をいっている」と言われています。

実際に日本で省エネの新基準を施工しようとしても、なかなか施工できない背景には、日本の施工会社の気密化・断熱化に対しての知識が乏しすぎるという背景があります。

そのことも含めて、欧米でスタンダードに扱われている気密化・断熱化という部分をしっかり踏まえた家づくりをする施工会社やメーカーなどを調べて、そこに依頼することが重要になります。

1つの基準として、気密化に関しては「C値=1.0cm/cm^2以下」、断熱化に関しては「HEAT20のG2 グレード」程度は確保することをおすすめします。

余談ですが、以前は気密に関しての推奨値が日本にもありましたが、2013年に改正された省エネルギー基準で削除されました。

その制度で施工できる施工会社があまりにも少なく、余儀なく削除されたという背景があります。

★気密に関しての推奨値が省エネルギー基準で削除された理由について詳しく知りたい方は、下記のリンクをご参照下さい。

https://www.daitojyutaku.co.jp/blog/2545/

https://aoi05.com/161.html

 

【3】ホウ酸を利用した防蟻処理

シロアリに関しては温暖化に伴って、シロアリ生息地が北上しつつあります。

以前では東北などでは見られなかったシロアリも、出現するようになってきました。

このような背景から、東北や北海道でも防蟻処理をしたり、シロアリに耐性のある樹脂選びを行ったほうが、これから数十年先の対策になります。

また防蟻処理に関しては、現在使われている一般的なものは、揮発させることでシロアリを防ぐもののため、5年以上経つと防御するのが難しくなってしまいます。

そこでおすすめなのが、ホウ酸で木の表面に膜を作るようなかたちで行う防蟻処理方法です。

ホウ酸はホウ酸団子など、ゴキブリなどの害虫処理に昔から使われているものになります。

ホウ酸は虫には害ですが、人体には無害という性質があります。

これは揮発させるのではなく、シロアリがホウ酸をかじると死んでしまうという方法のため、その塗膜がなくならない限り効果を発揮します。

また揮発しないため人体に影響がありません。

しかし、ホウ酸処理で唯一気を付けなければならないのは、水に濡れると溶けてしまう性質であるということです。

ホウ酸処理をした施工中の物件が、直後に雨で濡れないような工夫をしておかないと、ホウ酸が水に溶けて意味をなさなくなるので注意が必要です。

 

サマリー:日本の家の寿命は30年!欧米に学ぶ寿命の長い家づくりのポイント

この記事では、

  •  
  • ・日本の家の寿命が短い3つの理由
  • ・寿命の長い家づくり3つのポイント

について詳しく解説しました。

日本の家の寿命が短い3つの理由

【1】

家電製品の種類の増加と大型化

【2】

断熱材の普及によるトラブル

【3】

不十分なシロアリ対策

 

寿命の長い家づくり3つのポイント

【1】

ライフスタイルの変化を見越した空間設計

【2】

欧米の先進的な気密化・断熱化の技術の導入

【3】

ホウ酸を利用した防蟻処理

 

この記事が、生涯安心して過ごせる「寿命の長い家づくり」のお役に立てましたら、幸いです。